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2026/01/08

顧客の心を動かすコピーライティングのコツ!作成方法も解説

コラム

新商品やサービスをPRしていても「ホームページやチラシを出しても反応がない」「商品の良さが伝わっていない気がする」と感じたことのある方は多いのではないでしょうか。サービス内容や商品の品質に自信があっても、言葉で伝えなければ顧客には届きません。そこで役立つのが「コピーライティング」です。

コピーライティングは、顧客の心を動かし、行動につなげる技術を指します。広告文や商品PRに活用することで、問い合わせや購入につなげることが可能です。この記事では、コピーライティングの基本や、自社でも実践できる作成ステップ、伝わる言葉をつくるコツをわかりやすく解説します。

コピーライティングとは?【顧客の心を動かし行動を促す文章技術】

「コピーライティング」とは、広告やマーケティングにおいて、顧客の心に響く言葉を使い、購入や問い合わせといった行動を引き出す技術です。単に文章を作成するのではなく、商品・サービスの価値を理解し、ターゲットの心理に訴えかける表現が求められます。
コピーライティングの本質は、商品の魅力を「共感」「安心」「期待」などの感情を文章として届けることです。広告文、SNSの投稿文、LPの宣伝文句、キャッチコピーにいたるまで、顧客との接点となるあらゆる文章にコピーライティングが用いられています。

また、コピーライティングは、「商品を売る」ことだけでなく、企業の認知度向上やブランドイメージの構築などの目的で使われることも少なくありません。例えば、コーポレートサイト、事業カテゴリー、商品・サービス紹介、自社技術のPRなど、その活用の範囲は多岐にわたります。
企業の認知度向上やブランドイメージの構築といった観点では、「ブランディングの意味」や「ブランドエクイティについて」もあわせて押さえておくと、コピーの役割をより広く捉えられます。

セールスライティング・キャッチコピーとの違い

コピーライティング以外にも、「セールスライティング(売るための文章)」や「キャッチコピー(惹きつけるための一言)」といった言葉があります。これらを混同している方も少なくありません。
それぞれの違いを理解しておくことで、目的に応じた言葉の使い分けができ、より効果的な訴求が可能になります。

コピーの種類について解説した図
  • コピーライティング
    商品やサービスの価値を伝え、読者の心を動かして行動を促す文章づくり全般を指します。セールスライティングやキャッチコピーを含む、上位の概念です。顧客の悩みに寄り添いながら、サービスの魅力を分かりやすく伝える文章全体が該当します。
  • セールスライティング
    コピーライティングの中でも、「購入」や「申し込み」など売上につながる行動を促すことに特化した文章です。LP(ランディングページ)や営業メールなどで、成約率を高めるための心理的な訴求や構成、明確な行動喚起(CTA)を重視します。
    例)「今だけ50%OFF!」「無料相談はこちら」
  • キャッチコピー
    短く印象的なフレーズで、読者の注意を引き、記憶に残す役割を持つ言葉です。コピーライティングやセールスライティングの一部として機能し、メッセージの「要点」を一言で伝えます。
    例)「インテル、入ってる」

このように、セールスライティングやキャッチコピーはコピーライティングに内包される要素であり、コピーライティングは全体を設計する上位概念です。いずれのライティング技術においても大切なことは、「誰に、何を、どう伝えたいのか」に応じて、最適な言葉の形を選び、使い分けることです。

また、キャッチコピーと同じく「ブランドやサービスの価値や想いを短いフレーズで印象的に伝える」タグラインも、混同されるケースがあります。タグラインとの違いや役割について詳しく知りたい方は、「タグラインとは?キャッチコピーやスローガンとの違い、事例を解説」もあわせてご覧ください。

コピーライティングの正しい手順

コピーライティングは、思いつきや感覚で書くのではなく、正しい手順で論理的に組み立てることが重要です。ここでは、コピーライティングの作成方法を5つのステップに分けて詳しく解説します。

  1. 目的とターゲットを明確にする
  2. 顧客の悩みとニーズを分析する
  3. 商品やサービスの強みを整理する
  4. 顧客の悩みと商品の強みの接続点を見つける
  5. 伝えたい内容を長文から短文へまとめる
コピーライティングの正しい手順について解説した図

①目的とターゲットを明確にする

コピーを書き始める前にまず行うべきことは、「誰に」「何をしてほしいのか」をはっきりさせることです。例えば、「資料請求をしてほしい」「無料相談に申し込んでほしい」といった目的を明確にし、その目的に合ったターゲット像を具体的に描きます。
ターゲットが「誰でもよい」では、言葉は届きません。企業規模や業種、役職、担当している業務領域、抱えている課題、導入を検討している期限、そして期待している成果など、できるだけ詳細に言語化しましょう。そうすることで、一点集中で刺さる言葉が見えてきます。

コピーライティングの対象は、企業全体の方向性を伝える、事業内容を説明する、ユーザーのメリットを示す、専門性を分かりやすく伝えるなど、多岐にわたります。
それぞれの領域では求められる情報や表現の仕方が異なるため、まず「どの領域のためのコピーか」を明確にすることが重要です。

例えば、以下の目的が考えられます。

  • 企業理念や価値観を伝え、ブランドイメージを形成する
  • 事業の仕組みや社会的意義を具体的に伝える
  • 商品やサービスを利用した際の利便性や効果を明確に示す
  • 専門的な内容を、対象読者が理解できるレベルで説明する

コピーの対象によって読み手も目的も異なるため、それぞれに応じたターゲット設定と表現方法の工夫が、成果につながるコピー作成の第一歩となります。

②顧客の悩みとニーズを分析する

伝える相手が明確になったら、続いてその人たちがどんな悩みを抱え、何を求めているのかを掘り下げます。「何に困っているのか」「なぜ今それが問題なのか」など、言葉で課題を可視化していくことがポイントです。
さらに、そのニーズが市場全体でどのくらい大きく、どれほど緊急性があるのかも分析します。今解決したいと思っている課題、つまり“行動につながるテーマ”を優先して扱うことが、コピーへの反応を高めるコツです。

③商品やサービスの強みを整理する

ユーザーの悩みを洗い出したら、次は自社の商品・サービスの強みを整理していきます。ここで意識したいのは、漠然とした特徴ではなく、「事実ベースの強み」を明確にすることです。
機能や差別化ポイント、これまでの実績などを一覧化し、競合と比較した際の「違い」や、「顧客の役に立つポイント」を対にしてまとめましょう。さらにその強みが信頼されるように、販売数や満足度といった数字やデータで裏付けると、説得力が一段と増します。

④顧客の悩みと商品の強みの接続点を見つける

効果的なコピーを書くには、「顧客の悩み」と「商品・サービスの強み」との接点を見つけることが重要です。例えば、「悩みA → 強みa → 得られるベネフィットα」というように、対応関係を整理して言語化します。
この作業を通じて、読者に「これは自分のためのサービスだ」と感じてもらいやすくなります。また、機能やスペックの説明よりも、「それを使うとどう良くなるか」といった読者視点の変化や効果を中心に訴求することが、心を動かすコピーにつながります。

⑤伝えたい内容を長文から短文へまとめる

まずは、文字数を意識せず伝えたい情報をしっかりと書き出してみましょう。そこから要素の優先順位をつけて、重複や余分な表現を削ぎ落とし、一文で「核」を伝えられるように要約していきます。
このとき、「多く」「すぐ」「誰でも」といった曖昧な表現ではなく、具体的な数字や対象に置き換えると、よりインパクトが増します。例えば、「多くの人が選ぶ」よりも「100万本突破」、「すぐ使える」よりも「1週間で導入完了」など、短く、強い言葉にまとめましょう。

コピーライティングのコツ・テクニック

文章に触れた読者の感情を動かし、行動を引き出すためには、言葉選びや構成に工夫が必要です。ここでは、読了率を高め、読者の行動(CTA)へつなげるための具体的なテクニックを紹介します。

「自分なりに考えて書いたのに反応がない……」と悩む方は、説得力と感情訴求を両立させるヒントとしてお役立てください。

コピーライティングのコツ・テクニックについて説明した画像

ベネフィット訴求:機能ではなく「価値」を伝える

ベネフィットとは、商品やサービスを利用することで得られる「恩恵」のことを指します。商品の機能面ばかり説明しても、それが「自分にどんなメリットをもたらすのか」が伝わらなければ、読者の心は動きません。
コピーを書く際に大切なのは、商品の「機能」ではなく、それによってどんな変化が生まれるのかを伝えることです。「自動レポート生成機能」と書くよりも、「月末の集計作業が半日で終わり、分析に使える時間が2倍に増える」といった具体的なベネフィットを示すことで、読者の感情に訴えるコピーになります。

また、ベネフィットを「体験」として描くことも効果的です。例えば、「クラウド移行支援」という言葉よりも、「障害対応から解放され、“攻めのIT”に時間を使えるようになる」といった表現のほうが、読者が自分ごととして未来を想像しやすくなります。
つまり、「何ができるか」ではなく「どう変われるか」を軸にコピーを構成することで、説得力が増し、心理的な共感や行動意欲が高まるのです。

平易な言葉を使う:専門用語は避け、誰でも理解できる表現に

コピーは“わかりやすさ”が命です。業界用語や専門的な言い回しは、読者の離脱を招く要因になります。読み手の知識レベルはさまざまです。だからこそ、小学生でも理解できるような言葉を意識しましょう。
やむを得ず専門用語を使う場合は、「◯◯とは~のことです」と一文で補足説明を入れるだけでも、読者の理解度と安心感が大きく変わります。
また、わかりやすい文章には、自然なリズムも大切です。リズムの良さが読了率を高め、読者の集中力や感情訴求にもつながります。

アンサーファーストで書く:結論を先に伝え、離脱を防ぐ

Webサイトのコピーでは、「まず結論を知りたい」という心理が働きやすくなります。そこで有効なのが、アンサーファースト(結論先行)の構成です。
「結論 → 根拠 → 事例 → まとめ」の順に文章を組み立てると、読者が情報をスムーズに理解でき、読了率や行動率の向上が期待できます。特に、ファーストビューや見出し直下では、“この文章を読む価値”を早い段階で伝えることが、離脱防止の鍵となります。
論理と感情のバランスを意識しながら、心理的な納得感を生む構成を心がけましょう。

文章にリズムをつける:「短文+改行」でテンポを出す

読みにくい文章の多くは、一文が長すぎることが原因です。一文が長いと、読者が理解するための負荷が高まり、最後まで読まれにくくなります。

そこで効果的なのが、短文で区切り、改行を多めに入れるスタイルです。箇条書きや装飾などで視覚訴求の工夫を加えると、流し読みでも伝わりやすくなります。その際、読者が頭の中で“声に出して読みやすい”文を意識すると良いでしょう。具体的には、「読む」のではなく「話しかける」ように書くと、文章が自然なリズムになり、読者の頭にスッと入りやすくなります。

なお、読みやすさの向上には、文字量の密度(ジャンプ率)を意識することも有効です。ビジュアル面から読みやすさを整えたい方は、「ジャンプ率の定義や重要性を解説!効果や活用時のポイントも」をチェックしてみてください。

ジャンプ率について解説した図

見せ方・レイアウトを工夫する:読者の理解と行動を加速する

コピーはテキストだけでなく、写真・図・装飾といった視覚要素を取り入れることが大切です。
とくに、パンフレットやLPでは、「文字+画像」の組み合わせにより、訴求効果を最大化できます。

さらに、「提供物」「無料」「限定」といった視線を引くキーワードは、見出しや目立つ箇所に配置することで、読者の興味を瞬時に引きつけられます。また、ユーザーボイスや第三者の推薦、受賞歴や導入実績などの“権威性”をレイアウト内でしっかりと目立たせることがポイントです。これにより、信頼感が醸成され、コピー全体の説得力が高まります。

加えて、余白や行間、色彩設計にも配慮することで、“読むストレス”を減らし、読了率を高める効果が得られます。こうした視覚的な工夫は、離脱を防ぎ、最後まで読ませる導線を作り、最終的には購入や資料請求といった行動につなげる役割を果たします。

ロゴや色、フォントなどの視覚要素も含めて一貫した世界観をつくることで、コピーのメッセージはより伝わりやすくなります。ビジュアル面からブランドの印象を設計したい場合は、「ビジュアルアイデンティティ(VI)とは?意味や作り方、事例を解説」や「成功するブランディングデザインの秘訣:目的とポイント、企業事例から学ぶ」を参考にしてみてください。

コピーライティングの注意点

どれだけ魅力的な言葉を並べても、読者に信頼されなければ行動にはつながりません。効果的なコピーを作るには、言葉の選び方だけでなく、伝え方の姿勢や表現の“誠実さ”も欠かせません。
ここでは、コピーを書く際に必ず意識すべき2つの注意点を紹介します。企業の信頼性やブランドイメージを守るためにも、ぜひ押さえておきましょう。

顧客目線を最優先して作成する

コピーを書くときにやりがちなのが、「自分が伝えたいこと」を中心に構成してしまうことです。一方、反応が得られるコピーは、常に「読者がどう感じるか」といったように顧客目線を最優先にして作られています。
コピーライティングで重要なことは、「伝えたいこと」ではなく「伝わること」です。読者がどんな悩みを持ち、どんな情報を求めているか、そしてどんな言葉であれば共感し、行動したくなるのかを想像しながら書く姿勢が求められます。

誇張表現や根拠のない数字を避ける

読者の気を引こうとして、つい使ってしまいがちなのが誇張表現や裏付けのない数字です。ですがこれは、一時的に興味を引けたとしても、結果的に信頼性を損なう要因になります。

例えば、「驚異の効果!」「業界No.1!」といった表現を使う場合、明確な根拠がなければ逆効果です。また、「導入実績1,200社」「顧客満足度96%」といった数字を表記する際は、出典や根拠を示す必要があります。誇張表現や根拠のない数字の使用は、ブランドイメージの低下や企業としての信頼が失墜するリスクもあるため注意しましょう。

効果的なコピーライティングの事例

ここでは、中小企業・地域企業でも成功している事例として、明確なコンセプトと企業メッセージを表現した二社の取り組みをご紹介します。コピーの力が、事業やブランディングにどのように貢献するか、ぜひご参考にしてください。

株式会社大川印刷:「環境印刷で刷ろうぜ」

神奈川県横浜市の株式会社大川印刷は、環境配慮型の印刷事業を展開する地域密着型の中小企業です。同社のスローガンである「環境印刷で刷ろうぜ」は、ただのキャッチコピーではなく、企業としての姿勢や社会的な役割を力強く伝える言葉として機能しています。

環境配慮やサスティナビリティを標榜する企業は増えていますが、その中でもひときわ強いメッセージ性を感じさせることで、環境に配慮した印刷を行うことへのこだわりを伝えています。CO₂ゼロ印刷やノンVOCインキの使用など、環境への徹底した配慮を事業の軸に据えた上で、あえて少しカジュアルで親しみやすい表現にしたことにより、幅広い層への訴求とブランディングに成功。

また、“刷ろうぜ”という能動的な表現により、共に社会課題に挑む姿勢が伝わり、共感や支持を集める要因となっています。環境印刷というコンセプト設計と、行動を促すコピーが見事に融合した好例です。

株式会社大川印刷のスローガンを引用した画像
出典:大川印刷

Spready株式会社:「人と組織の新しい“つながり”をつくる」

Spready株式会社は、新規事業やイノベーション創出を支援するプラットフォームを提供する企業です。同社のコピー「人と組織の新しい“つながり”をつくる」は、単なるサービス説明ではなく、ビジョンそのものを象徴する企業メッセージとして位置づけられています。
このコピーは、「雇用関係を超えて、有機的に人と組織がつながる未来」を想起させ、変化の激しいイノベーション領域において、人と組織の関係性を再定義しようとする姿勢が、短く強い言葉で伝わります。

さらに、「つながり」をテーマにしたブランドコンセプトとサービス内容が一致していることも、強い訴求力の要因です。理念・サービス・コピーが一体となり、ブランドイメージを明確に確立した成功事例といえるでしょう。

Spready株式会社のコピーを引用した画像
出典:Spready株式会社

心を動かすコピーライティングで、自社の想いを確実に伝える!

コピーライティングは、単なる文章作成ではなく、顧客の心を動かし、自社の想いを届けるための技術です。「商品力には自信があるのに思うように売れない」と感じている場合は、その魅力の伝え方に課題があるのかもしれません。

大切なのは、顧客目線で、何をどう伝えるかを設計することです。機能ではなく“価値”を伝えるベネフィット訴求、読みやすさを意識した構成、誇張のない誠実な表現。これら一つひとつ丁寧に言葉を紡ぐことで、顧客からの信頼性を生み、問い合わせや購買行動を促すことにつながるでしょう。

伝え方を工夫するだけでブランドイメージや成果は大きく変わります。
ぜひ心を動かすコピーライティングで、自社の想いを確実に伝えましょう。


当社は、ブランディング、マーケティング、クリエイティブに加え、財務、法務・知財、人事・労務などの領域横断チームを基にクリエイティブコンサルティング事業を展開しています。
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