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佐藤 裕紀乃 SATO YUKINO

佐藤 裕紀乃SATO YUKINO

皆さんは、SNSが日常的に利用されるようになった時期を覚えていますか?最初にSNSの原型と呼ばれるサービスがアメリカで開始されたのは1997年。日本では、2000年代初頭に「mixi」が大流行したことにより、人々はインターネットを、情報の検索ツールとしてだけではなく、自身の想いを発信する場所としても活用し始めました。
そして現在、SNSを含むソーシャルメディアは私たちの暮らしを支えるライフラインへと発展し、幅広い世代に普及しました。近い将来、ソーシャルメディアの利用者数は世界で約60億人を超えると予測されています。普及率が上昇することで、情報の拡散スピードは爆発的に高速化します。この変化は私がデジタルネイティブ世代として育つ過程でも強く実感しました。

私が初めてSNSに触れたのは小学生の時。自分で制作した作品を投稿するために始めた「Twitter(現X)」は学校のクラスメイトとの交流手段でもありました。当時、形成されていたコミュニティは限りなくローカルなものでしたが、数年がたつと、些細なきっかけで投稿が人から人に急速に伝わっていく「バズる」という現象が私たちの周りでも起こるようになりました。その頻度と規模は加速度的に上昇し、変わらずSNSを利用しながらもサービス利用者が増加していることを肌で体感しました。
現在ではこの「バズる」現象こそがSNSの醍醐味でもあり、クラウドファンディングや広報手段などで効果的に利用されるケースも多くなっています。一個人によって発信された情報が容易に世界を変えてしまうこの時代。今や誰もが、自身の「こうなればいいな」という想いを世界に伝え、より良い未来へ自らアプローチできるのです。

より良い未来を目指すため、人類の共通目標として採択された「持続可能な開発目標 SDGs」は2030年を前にし、徐々にそのビジョンが暮らしレベルで共有されつつあります。共通認識として明確になった未来への目標、影響力を獲得した個人。世界はいつイノベーションが起きてもおかしくない状態にあります。
しかし、個人が世に対して影響力を持つ時代になったといっても、「地球規模の目標は自分の暮らしとは程遠い」と自身の影響力を過小評価してしまう瞬間は誰にでもあるのではないでしょうか。どのような企業も団体も、細分化すれば個人によって成り立ちます。たったひとりのアクションが果たして全世界単位の課題解決に繋がるのか。私は、より良い未来に対する自分なりのアプローチ法を各々が見つけ、未来づくりに期待感を抱くことで、一人ひとりが持つ他人事意識を払拭することができると考えます。

私は学生時代、デザインを通じて人や社会が持つ可能性を発掘する方法を学びました。デザインと聞くとグラフィカルな視覚表現を想像される方もいらっしゃるかもしれませんが、私が考えるデザインとは社会に密接に関わるコト・モノ・情報を調査し、それらが持つ課題に対して新しい解決案を発想する方法です。
暮らしを見つめ、時には人間の思考を分析することで、当人も気づかない魅力を発見する。単独視点では気づかなかった自身の可能性を知った瞬間、視界は広がり、たくさんのやってみたいという気持ちが溢れ出します。最初の目標である課題解決を超え、新しい可能性を想像していく連鎖が、ポジティブな未来を築く一歩になると私は信じています。

こうなればいいなという想いを持ちながら、未来のためにできることを模索する人々は、周囲をインスパイアしていきます。私はそんな「未来を良くしたい」という前向きな想いが共鳴しあう世界を実現していきたいと考えています。
一人ひとりが影響し合える個の時代。私たちとまだ見ぬ可能性を探し、「こうなればいいな」という想いを世の中に向けて発信してみませんか?